平成25年 山行記録

月山・湯殿山 山スキー

 日 程  : 平成25年5月3日夜〜6日
 パーティ : 
宮崎、水野,佐藤、遠藤、高橋(忠)


 

 

八甲田山に山スキーの予定であったが、秋田・青森は天気が悪く雨だ。小見川の集合場所で相談し、山形ならばまだ少しは天気がいいだろうと言うことで、月山・湯殿山へ行くことに急遽決まった。八甲田山は、来年の楽しみにとっておこう。
 テント場は、道の駅 月山(月山あさひ博物村の上)である。

5月4日:
道の駅を出て、112号線、月山口からさらに114号線・月山志津線に入ると、急カーブの連続で両側は、4mを超す雪の壁である。駐車場で準備を整え、月山の方を見てみると、遙か遠くにリフト乗り場が見える。リフトに乗るまで、歩いてかなり登らなければいけない。ここは豪雪地帯で、4月にオープン夏まで滑れるスキー場だ。今年は、雪が多く、4月のオープン時よりもさらに積雪量が増えているとのこと。リフトに乗っても、足が雪面に着いてしまう。スキーの板を履いて重たいのに足を少し持ち上げていないと、スキー板が引っかかってしまって危ない、なんというワイルドなスキー場だ。リフト上駅の前が、月山の登山入り口だが、風も強く、ガスがかかっていて先が見えない。山スキーヤーも皆あきらめて、ゲレンデを滑るようである。我々も午前券(12:30まで、3,300円)を購入してゲレンデを滑ることにした。リフトは、1本しかなく、ゲレンデスキーヤーと山スキーヤーが一緒なので、リフト乗り場は、20分位の待ち時間となって混雑している。

 ゲレンデといってもプチバックカントリーコースではないか。リフト上駅の左側がコースで、一般の沢コースと中級の姥ヶ岳ゲレンデ(大斜面コース、大斜面コブコース)があり、沢コースと姥ヶ岳の斜面の境は、雪庇になっている。ゲレンデ中間辺りで雪庇が少し切れており、そこを超えて姥ヶ岳の斜面を滑り降りていく人も多い。
何本か滑っていると、スピーカーから、雪庇から落ちて全身打撲で運ばれたと放送が流れてきた。初心者っぽい人は見かけない。皆かなり上手い人たちばかりだが、ちょっと危険なスキー場だ。斜度もあり本当に山スキーと言っていい場所である。沢コースとリフトの間が樹林帯になっており、ここもおもしろそうだ。我々以外はほとんど滑る人がいなかった。樹林帯の中で、コーヒーを飲みながら行動食を食べる。 リフト券は午前券で、12:30までなので、道の駅まで戻ることにしたが、明るい内からテントは張れないので、道の駅をぶらぶらと見学したり、周りの林の中を山菜探しをしたりして、時間をつぶし、夕方になるのを待った。道路脇に、カタクリの花が咲いている。私は初めて、カタクリの花を見た、とても可憐な花だ。
佐藤さんが、カタクリは、球根から茎、葉、花まで全部食べられるという。食べてみたいなあ・・・・・・・・おひたしがいいのかな・・・・

5月5日:
 今日は、天気も回復して月山頂上に行けそうである。リフト乗り場まで、雪上車でスキー板を無料で運んでくれるというので楽ができた。リフト上駅を、9:00に出発。月山を目指す人が大勢いる。少し斜面を登っていくと、今度は下りだ。西俣沢まで滑って降りていく。ルートに雪上車の跡がついているので、それに沿って行けば良い。底まで滑ると、それからが長い登りの斜面だ。牛首付近の尾根を目指して黙々と登っていく。かなりきつい。尾根に出る少し下で、風をよけて休憩を取る。10:30。まだ行程半分位か。

 20分位休憩を取り、出発。尾根に出て少しすると頂上の方がガスってきた。時々ガスが薄くなり、先に登っていく人たちが見えるので、ルートを確認しながら登っていく。1900m付近か、ここから上は岩場になっている。風が強い、視界も悪い、斜面も急で、私は不安いっぱいで必死について行った。しばらく登って、頂上のすぐ下辺りまで来たところで、斜面がさらに急になったので、スキーをデポして頂上を目指した。頂上は、モーレツな風が吹いていて飛ばされそうである。また視界も非常に悪く、前の人と少し離れると見えなくなってしまう。頂上小屋や月山神社などはもちろん全く見えない。白一色の中、岩などにつららのような物が横に伸びているのが見える。遠藤さんの話によると、「エビの尻尾」と言うのだそうだ。初めて見た。今年のは、とても長いそうだ。立っているのもやっとで、何も見えないので、数分で頂上を後にした。

 スキーをデポしたところまで戻る。ちょっと下へ降りただけで風の強さが全然違う。さあ、いよいよ山スキー開始だ。ガスも晴れてきた。シールを外して、どこを滑ろうか。斜面は急だが、とにかく広いので急斜面もあまり気にならない。とても気持ちがいい。滑りが上手くなったような錯覚に陥る。あっという間に、休憩をした場所まで降りてしまった。
 青空も出てきて月山がよく見える。ここで、月山をバックに記念撮影をし、12:30から13:20まで昼食タイムをとる。のんびりと、360°真っ白な広大な雪景色を見ていると、疲れも吹っ飛んでしまう。

 十分休息をとったところで、再出発。宮崎さんは、リフト上駅に向かって一直線。斜面を一気に滑り降りて、登り返しでリフト上駅を目指すコース、あとの4人は斜滑降気味で姥ヶ岳方面へ向かって斜面を横切り、リフト上駅のすぐ下辺りに出る登り返しの少ない迂回コースを選んだ。私は、豪快に滑れないのでちょっとストレスがたまってしまった。登り返しは疲れるが、次回来る機会があれば、宮崎さんのとったコースを滑ろう。
今日は姥ヶ岳の頂上までのTバーリフトが動いており、ゲレンデも賑やかだ。スキー場を後にして、道の駅・月山のテン場へ向かう。今日は酒もさぞ旨いだろう。

5月6日:
 ネイチャーセンター(県立自然博物園)前の駐車場に車を止める。すでに数台の車が止めてあった。準備をしていると、5〜6人のパーティがやってきた。湯殿山頂上までは時間的に無理なので、2〜3時間登って、滑って降りて来る予定で、ネイチャーセンター脇の雪壁にあるスロープを登り、スタート 8:00。姥ヶ岳と湯殿山の間の沢(石跳川)に沿って登る。最初の頃は、何カ所か沢がのぞいている所もあったが、十分埋まっている。後から来たパーティの声がしばらくの間聞こえたが、そのうち聞こえなくなった。別のルートを行ったらしい。1時間半位登ったところで、姥ヶ岳をバックに斜面に取り付く。急斜面だ。樹林帯になったところで、ゆっくりと、景色を眺めながら休憩し戻ることとなった。沢の上部から姥ヶ岳経由できた山スキーヤーが、3〜4人滑ってくるのが見える。また、正面の姥ヶ岳の斜面を登っていく人が見える。登っていくペースが速い、皆で感心してしまう。

 沢の方に目を落とすと、登ってくる人が一人見える。米粒のようだ。
 さあいよいよラストの滑り。登ってきた沢を、一気に滑り降りていく。25分足らずで
ネイチャーセンターに着いてしまった。 11:05。
 帰りは、ネイチャーセンターから、少し下ったところにある志津温泉、五色沼の湖畔の宿(五色亭)でお風呂に入り、帰宅した。 
 天候のため一日目はゲレンデスキーになってしまったので、今回は湯殿山の頂上まで行けなかったが、充実した三日間であった。月山・湯殿山も、また来たいし、八甲田山、鳥海山、秋田駒ヶ岳など、まだ滑っていない山も沢山ある。来年以降の山スキーが、楽しみである。



行 程
4日
 天候が悪く、月山行は中止で午前券(12:30迄)を購入しゲレンデスキ−
5日
 リフト上 9:00 → シ−ル着装 9:15〜 9:35 →
 休息 10:30〜10:50 → スキ−デポ場所 11:40 →
 山頂 11:50 → スキ−デポ場所 12:00〜12:10 →
 休息 12:30〜13:20 → リフト上 13:40
6日
 ネイチャ−センタ− 8:00 → 休息 8:40〜 8:50 →
 反転場所 9:45〜10:40 → ネイチャ−センタ− 11:05