平成26年 山行記録

葛根田川

 日 程  : 平成26年8月24日〜27日
 パーティ : 
宮崎、高橋(忠)、遠藤   記録:遠藤


 

 

24日、日曜日14時小見川を出発、早く出て現地につき、十分睡眠をとってから出かけようという話になった。東北道盛岡インターで降り雫石の町を抜け、滝ノ上温泉駐車場に着いたのは、丁度10時だった。きれいに整備してあり隅の方に休憩舎が立っていて開放してある。テーブルが3列ぐらいあって電気も点くし申し分ない、隅の方にシートを敷いてここで寝る。

 25日 5時に起きる。身支度をして5時50分出発、ここから先は車で入れない。すぐ先で車止めがあり地熱発電所の敷地内に入る。道路の脇にパイプラインが走りあちこちに蒸気が出ている。結構奥まで続き抜けるのに小1時間かかった。最後の堰堤が見えてきた。以前はここから入り堰堤を乗り越えていったが、今回は水が多く堰堤いっぱいに水が落ちており越えられそうもない。このまま登山道?みたいな所を行き少し上から本流へ降りる。

 川原へ降りて遡行準備を整え、7時入渓遡行開始。堰堤の上に行くと、広い川幅一杯に水が流れている。これはちょっと水量が多く先が心配だが行ける所まで行ってみるかと腹を括る。宮崎さんも「お函」あたりまで行って、だめなら明日は岩手山にでも行きますか、と気休めの言葉。川幅はしばらく広く続いていてそんなに深い所はなく順調に進む。明通沢出会いを過ぎてからだんだん川幅が狭くなり最初のゴルジュ帯に入る。ここは高巻きトレースが着いている。難なく突破し先へ進む。これで「お函」は抜けたと思っていたら宮崎さんがまだ先ですよという言葉にガッカリする。気を取り直し先へ進む。

 暫く行くと川幅がぐっと狭まり「お函」の入り口に着く。なかなか綺麗な所だが、行けるのだろうか。荷を置いて小休止後空身で宮崎さんと偵察に行く。水は多いが右岸水流沿いにへつっていけばなんとか行ける目途がつき、先へ進むことが決定。腰まで水につかりへつっていく。何とか突破し一安心、上から見ると迫力のあるところで葛根田川のメインの所だ。出口の所で対岸から大きな滝が落ち込んでいる。暫く見とれてしまう。ここを過ぎるとそんなに難しい所は無いと思っていたが、一か所左岸をへつって行ったら出口で抜けられず、少し戻ってちょっと深くて流れの早い所をビレーを取って渡渉した。暫く行くと前方に大きな滝が見える。ここは右岸に高巻きルートが有りそこを辿って滝ノ上に出る。あとは普通の川原歩きになり滝ノ又沢の分岐に出る。ここの右上が今日のテン場。13時到着。

 以前来た時はもっと広かったように思ったが、奥の方まで平らなのだが草が生え茂っておりヤブになっていた。テント設営後コーヒータイムを取りくつろいだ後、本日第2のメイン、釣りに出かける。合流点ですぐ小さいのが釣れたがその後一向に
当たりがない。忠さんも1匹釣れた後ダメみたい。え、こんなはずでは?テン場の周りは人が入っていてダメなのか、もう少し上まで行き粘って3匹。諦めてテン場へ戻る。忠さんは滝ノ又の滝壺で粘っているがあまり釣れていないみたいだ。宮崎さんの姿が見えない、下流へ行ったのか、あとは宮崎さんに期待するしかない。枯れ木を集め焚火の用意をしていると帰ってきた。8匹釣れたとの事、上は全然ダメで下流へ行ったそうだ。流石は宮崎さん、頼りになる。これで今夜のおかずはできた。
 焚き火を囲んでイワナの塩焼きと刺身で「カンパーイ」今日の労をねぎらい、楽しい酒宴が始まった。まだ1日目少し控えて眠りについた。

「お函を行く」

 
 26日、テン場6時出発、滝ノ又沢と別れ北ノ又沢を行く。川幅も狭くなり水も少なくなってきた。小さな滝を幾つか越え30分位歩いた頃か、左側から逆くの字になった15メートル位の滝が入って来る。ここを登り八瀬森の方へ向う。更に川幅も狭くなり枝沢も多くなってくる。慎重にルートを探りながら進む。いよいよ最後のスラブにぶち当たる。直登は無理だ、少し戻り尾根になった所を詰める。ヤブ漕ぎになったが、何とか乗り越えると草原に出た。湿地の草原で小屋は見えない。この当たりに有る筈なんだが、踏みあとらしき所があり辿っていくと登山道に出た。ここまで4時間。10時だった。

 ここで沢装備を外しアプローチシューズに履き替え登山道を大深岳へ向けて歩く。ここの登山道はあまり歩く人がなく整備されていない。倒木も多く乗り越えたり回り道したりでかなり疲れる。途中単独行の人にあったが、あとは誰にも会わない。濡れた沢靴と沢装備で、荷も益々重くなり肩が痛い。ヘロヘロになってようやく大深岳の登山道に出た。ここまでくればあと30分位で小屋だ。我慢して歩く。この辺は何回か歩いたことがあるので懐かしい。15時30分、大深山荘到着。いやーご苦労様でした。中を見ると誰もいない、今夜は貸し切りだ。新しくなった小屋で快適に過ごせそうだ。小屋の裏手の水場で明日の分まで水を汲み、夕食の準備、宮崎さんがヌカヅケにして持ってきた昨日のイワナを肴にまたまた楽しい夜になりました。どうも忠さんと来ると少し飲みすぎになってしまう。飲ませ方がうまいのか?

 27日、今日は最終日、大深岳まで登り返し三ツ石山を越えて三ツ石小屋から滝ノ上迄。6時出発、ここの登山道は整備されており歩きやすい。大深岳を越え大きく下り、今度は小畚山への登り返し。きついが淡々と歩く。少しガスが出てきて休んでいると肌寒い。まだ8月なのに、今年は秋が来るのは早いのか。三ツ石小屋へ着くと岩手高校のパーテイが10人位いて、網張から登ってきたそうだ。中へ入り小休止、10時50分到着。ここも依然泊まった事が有り懐かしい。ここから滝ノ上まで2時間半位、あともう少しの頑張りだ。小屋を後に滝ノ上へ向かう。ここからは下りの連続、途中見晴らしのいいところに出ると地熱発電所の蒸気の出ているところが見える。近くに見えるが、歩けばまだまだだ。黙々と歩き12時15分登山口到着。ここから駐車場までは5分位、舗装道路を歩き車に到着。 ご苦労様でした。
 
 「滝野又沢分岐テンバ」         




コースタイム
25日
滝ノ上温泉           5:50
堰上(入渓点)         6:50〜7:15  
明通沢出合           8:05〜8:15
お函入口            9:35〜9:45
沼ノ沢出合先         11:05〜11:20
休息              12:25〜12:40
滝ノ又沢出合         13:00
26日
滝ノ又沢出合         6:10
休息               7:00〜7:10
関東森方向の沢との分岐  7:45
休息               8:00〜8:10
〃                9:00〜9:10
〃 (給水地点)        9:50〜10:00
登山道             10:20
(八瀬森山荘南東側) 
休息(沢装備解除)      10:30〜11:00
1283M             12:45
休息              13:15〜13:30
〃                14:25〜14:40
八瀬森分岐          14:45
大深岳             15:00
大深山荘            15:30
27日
大深山荘            6:25
大深岳              7:00
八瀬森分岐           7:10
休息               7:30〜7:40
小畚山             8:10
1448.2M            8:35〜8:45
三ツ石山            9:20
三ツ石山荘           9:50〜10:10
滝ノ上温泉           12:20