平成23年 山行記録

惣山・前山

 日 程  : 平成23年5月17日〜19日
 パーティ : 水野、他1名 


 

震災の影響で仲間が誰も乗る気にならず、4月も5月も夫婦での山行になってしまった。落ち込んでいると事態はますます悪い方向へ進んでいく、精神も悪循環になるので、とにかく出かけることにした。お互いこの震災以降テレビニュースばかり見ていたので運動不足で体力に自信がなく、行き先を考えた時、鶴亀荘の春の料理が思い浮かんだ。今まで2度泊まっているが何れも秋だったので春の料理を楽しみにでかける事にした。

 行く先はハイキングには手ごろな惣山・前山にきめて出発した。深夜に沼沢湖の駐車場に到着、月のない夜で湖畔から見上げる星空がすばらしく、女房殿も喜んでいた。管理棟のトイレも使用でき、仮泊するには静かで良い所だった。
翌日は天気も良くのんびり湖畔を歩き始める。船を出して釣りをしている人達や山菜採りの叔母さんを見かける。惣山・前山はきのこ山行で歩いているので気が楽だ。1周すると結構きついコースになるので、前山から引き返して太郎布の集落に下りる予定で登り始める。
 新緑の中、静かな山歩きである。コシアブラでもないかときょろきょろしながら歩くが、全然見つからない。惣山を過ぎ、前山の登りで一汗かく。前に来た時沼沢湖を見下ろせる良い所があったはずと思い、そこまで行って昼食にする。風もなくのんびり寛ぐ。碧い湖面を見下ろしながら、レギュラーコーヒーを入れ、贅沢な気分を味わう。ひたすらサービスに努めて、点数を稼ぐ。

 ここから引き返して分岐まで戻り、太郎布の集落への道を下る。緩いくだりはやがて林道になる。林道の左右の森はいかにも山菜が取れそうなところが続き、よさそうな所に入ると、たらの木やコシアブラの木が見つかるが、ほとんど取られた跡ばかりであった。それでもおちこぼれを採取して行き、最後にヤマウドが1本採れたので、私としてはまあまあの収穫であった。1回の昼食のおかず位は取ることができた。

 太郎布の集落から沼沢集落までは舗装道路を歩いて戻ることになる。農家の庭にはワラビかゼンマイか分からないが、筵にならべられて干されている。道端にはスミレが咲く、のどかな春の風景を楽しみながら、沼沢湖のほとりの道に出る。
釣り人がちょうど上がる時間で、釣果を見せてもらう。食べごろサイズのヒメマスを3尾持っていた。きのこ山行の時、遠藤さんが焼いてくれて、予想外においしかった味を思い出す。

 鶴亀荘はバス山行(本名御神楽岳)で泊まって以来3泊目となる。相変わらず良くしゃべる女将さんの口上を一通り聞いてから風呂へ行く。小さいが古い温泉の雰囲気が出ていて味わいがある。泊り客は私達だけで静かな宿を独占でき、贅沢な気分である。夕食は期待を裏切らない山菜料理が並び満足した。またこちら方面に来る時は利用したい宿である。
 翌日はからむしの里を回って帰宅したが、山間の道は新緑の山々に囲まれ、申し分ないドライブが楽しめた。