平成22年 山行記録

飯豊・地蔵岳

 日 程  : 平成22年6月10日〜13日
 パーティ : 佐藤 水野 遠藤 内田 高橋  


 

金井さんに車の回送をお願いして、秋の飯豊を縦走しようと大日杉小屋から入山したのはもう10年以上も前のこと。一緒に歩いた内山さんはもう会にはいない。哀しいかな、月日はアッという間に流れてしまう。
最近、いつものメンバーも全員釣りをするようになったので「6月の山菜山行」は中一日を釣りにあてよう、と言うことになった。となれば日帰りではあってもそれなりに登り甲斐のある山で、あまり人のいない静かなとこで、できれば快適な小屋があって、もちろん山菜も、と条件がむずかしくなる。

 そこで探し出したのがここ、飯豊連峰・中津川口にある大日杉小屋。この小屋から地蔵岳ピストン、小屋の後に流れる白川で釣り、周辺の山で山菜採り。大きなブナもある。これでどーだ! なかなか良い選択じゃないの? 
久しぶりの飯豊。地蔵岳までは、コースタイム3時間ちょっと。ここを歩くのは2度目になるが、ただひたすら足下を見て登ったことだけで、どんなコースだったかは既に記憶にない。歩き出して間もなく現れるざんげ坂の鎖も、有ったことすら覚えていないからのだから始末が悪い。重荷に耐えるだけで精一杯だったのだろう。
ざんげ坂を登りきると道は右折、尾根に出る。所々、樹林越しに五段山方面が見えるようになり気がまぎれる。長之助清水で休憩、が、ブヨがたくさん集まってきてのんびり休んでもいられない。毎度のことながらこの季節の唯一の欠点はこれだ。楽しみが半減してしまう。いろいろ対策を講じてみるがあまり効果はない、どうにかならないものか。特にいつもボコボコに食われている内田さんは気の毒。


 このコースは新緑のブナも素晴らしいが、花も多い。アカモノ、マイズルソウ、イワウチワ、イワカガミ、見上げればミツバ、タムシバ。真っ白なタムシバに濃いピンクのミツバの取り合わせが何とも目出度い。もちろん、目の保養だけでなく、今夜のおかずの足しにコシアブラを積む事も忘れません。
だまし地蔵を越えると登山道はいったんゆるく下って、頂上へと登り返す。道の両側に植えたかのようにタムシバが続く。時々陽が差すと、白さが増してとてもきれいだ。そして、足下にはカタクリの絨毯が続いている。
最後の急登に耐え、頂上へと出る。残雪を纏って迫力ある姿の三国岳や飯豊本山がすぐそこに見えるのでした。やっぱり、飯豊は大きい。ティータイムの後、タムシバの尾根を見下ろしながら下山

 翌朝、目覚めると階下から人の話声、管理人さんだ。今の時期は土日だけ上がってくるようだ。登山道の整備をしながら上の小屋で1泊すると言う。電気は自由に使っていいからと、発電器の使い方を教えてくれたのでした。5.6人の仲間と重荷を背負って登っていきました。
 本日は1日、ゆっくり釣りを楽しむ日。小屋のすぐ後ろを流れる白川は予想していたものよりずっと幅が広く、初心者にも竿を出しやすい川。まずはみんなで上流側へ。右岸に渡ったところでそれぞれに散って釣りを楽しみました。やっと、1人でも竿を出せるようになりました。全くアタリもなく午前中は終了、気分だけを楽しむ。
 午後は何とか1匹だけでも釣るべく、下流側でねばりにねばって何とか釣りあげた。気を良くして、皆が上がった後もねばって更にもう1匹。「わぉー、2匹釣っちゃったよー」と、ドキドキしたとたんプツッと糸が・・・  あーあ、やっちゃった! それでもお日様の下、暑くも寒くもなく、虫もいず、時間を気にする事もなく、新緑の中、何となくボーとしながら竿を出すなんて、とっても贅沢!
 夕食はいつものように山菜のてんぷらから始まる。今回はタケノコには恵まれなかったが佐藤さんが崖をよじ登って採って来てくれたウドが山のようにある。そしてイワナの唐揚げ。唐揚げにすると頭からしっぽまで100%食べられる、捨てるところは全くない。かつ、おいしーい!  おいしいつまみに酒もすすむ。これがあるから6月の山菜山行はやめられない!
 合計3泊した大日杉小屋は、新築されたばかりのようなきれいさで、広々としていて快適そのもの。贅沢かな?と思ってしまうような、別荘のような小屋でした。機会があれば又利用したいものです。