平成26年 山行記録

八ヶ岳 黒百合平

 日 程  : 平成26年1月26日〜28日
 パーティ : 
高橋(恵)、遠藤 、水野、 内田   記録:内田


 

 

今夜の宿、渋御殿湯の駐車場で車を降りると氷の世界に入ってしまったような冷気で背中がゾクゾクとする。冬の八ケ岳の寒さを体の芯まで感じる。ここ渋の湯からの登山は何度か来ているが、いつも雪の時だけだ。花の季節や、秋はまた違った景色が見られるのだろうが。

 閉館した渋の湯ホテルの前から橋を渡り、−10度の森閑とした樹林を登り始めるとすぐ、体の不調が訪れつつある予感
に、すぐさま休憩をお願いする。いつもの仲間なので、説明なしでも「あぁ、いつもの・・・」で即座にストップ。急激な低温度差に体がついていけない。順応が遅いのだ。ところが暖かい飲み物小々と、少しの休憩で寒冷地用に体がリセットするのである。自分でも不思議な程はっきり感じて「はい、治りました」となるのだ。体験のない人にはわからないでしょうね。

 リセットされればあとは何事もなかったように、ゆるやかな登りをのんびり黒百合平を目指す。良く踏まれた雪道は歩きいい。雪化粧した木々は美しく、時折吹く風にサラサラと舞う雪。しばらく歩くと登り始めの凍えるような寒さも和らぎ、ときどき
射す木漏れ日が、余計に暖かさを感じさせてくれる。

 コースタイム2時間を3時間かけて(もっとかかったかな)しばらくぶりで懐かしい感じのする黒百合ヒュッテに着く。宿の渋御殿湯から4時には下りてくるように言われていたので、天狗岳まで行く時間はなく、ヒュッテ前から小高い展望台のような所まで登る。そこからの景色は素晴しかった。青空を背景に立派に聳える御嶽山、真っ白なアルプスの山稜がくっきりと連なっている。口ぐちに「すばらしいね」と。山頂の代わりに天狗岳をバックに記念写真。風の冷たい展望台を下りてヒュッテ前でお昼を兼ねてのんびりお茶。時間を見計らって下山。温泉、御馳走、お酒が待っている渋御殿湯へ。下りた所が宿なのだからこんな素敵なことはない。

 翌日、諏訪湖を臨む守屋山へ杖突峠から登る。急登もなく登り易い山だが、展望は抜群である。眼下に諏訪湖、そして北アルプス、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳と長野県内の高峰がすべて見わたせると思うほどの眺めである。